Tokyo & Akihabara Data Recovery Association

建設産業とデータの管理

建設産業とデータの管理

日本の建設産業情報化推進の過程は、統合という言葉に表現できます。総合とは、関連する情報を相互に利用できるよう、事前にそのシステムを協議開発し、複数のシステムが個別に構築されたものでも、一緒に共有できることを意味します。建設産業情報の総合的管理のために、日本政府は、1980年から建設業界の情報の標準化とEDI方式の導入(電子文書交換)、インターフェイスルールの決定などのための研究開発を推進してきました。その結果、日本の建設産業の情報化は、建設業界の情報システムが、生産性のある操作を実現することができるようにするために、それらの技術環境の整備の条件を決定し、それに対する様々な規約を定めております。

日本建設情報総合センター(JACIC)

日本建設情報総合センターは建設省の外郭団体で全国の白地図データベース作成などを推進しており、1985年設立されています。

JACICのシステム

1. ‘JACIC NET’

JACIC NETは、会員制のネットワークを通じて建設産業に関する情報提供を昭和63年11月に開始しております。会員の構成は官庁、民間にわたっており、建設事業に関する情報の共有化に貢献しています。現在官民問わず日々発表される情報をリアルタイムに提供しております。

2. ‘CORINS(工事実績情報システム)’

公共事業の入札・契約において、透明性・客観性・競争性を確保することを目的に、公共事業発注機関が共同で利用できる公共実績情報サービスです。
(財)日本建設情報総合センター(JACIC)が公益法人という立場で、建設企業からの工事カルテの登録を基に工事実績情報のデータベースを構築し、各公共工事発注機関へ情報提供を行っています。
公共工事の発注をめぐり、入札・契約手続きにおける不正行為の防止、建設市場の国際化への対応などの社会的要請を背景に、平成5年12月21日の中央建設業審議会により、「公共工事に関する入札・契約制度の改革について」の建議がまとめられた。この建議の中で、各発注機関が共同で利用でき、建設会社の技術力を公正に評価しうる工事実績情報のデータベース整備の必要性が述べられております。
そこで、旧建設省の要請を受け、広く建設情報を手がけている(財)日本建設情報総合センター(JACIC:ジャシック)が公益法人という立場で、工事実績情報のデータベースを構築し、各発注機関へ情報提供を行うことになりました。このデータベースが「CORINS(コリンズ:工事実績情報システム)」です。
CORINSは平成6年3月に請負金額5,000万円以上の竣工登録からスタートしましたが、平成7年4月に竣工登録に受注登録と変更登録を追加し、平成9年4月にはCORINSの対象範囲を請負金額2,500万円以上に拡大してきました。
そして、平成13年4月の「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の施行、CORINSの市町村への普及状況、発注機関からの意見などを踏まえ、平成14年10月にCORINSへの登録範囲を請負金額500万円以上に拡大しました。さらに、平成14年11月の「技術者制度研究会報告」での、「技術者データベースの必要性」に関する方針を受け、平成17年4月から「CORINSの工事経歴検索システム」の運用を開始しました。

3. ‘JCIS(発注者支援システム)’

JCISの検索システムは、財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)が提供している「CORINS」と財団法人建設業技術者センター(CE財団)が提供している「企業情報」とを合わせて検索するシステムです。技術者の専任制確認や技術者の資格内容の確認、建設会社の経営審査情報の確認などを行うことができます。

4. ‘TECRIS(測量調査設計業務実績情報サービス)’

財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)が公益法人という立場で、コンサルタント企業等からの業務カルテの登録を基に業務実績情報のデータベースを構築し、各業務発注機関へ情報提供を行っております。
TECRISからの情報提供により、発注者は、建設企業及び技術者の業務実績の把握及び技術力の適正な評価を行うことができます。
受注者にとっても、自社の業務実績情報が公共工事発注機関に届くので、営業支援の役割を果たします。

日本の建設産業情報の管理は、単一の機関によるデータの集中との共同利用、および重複性の排除によって、非効率を最小限にするために維持管理されています。企業公開と情報非対称の解消、コスト削減の問題が重要になっている時点で、同様の情報統合管理の必要性は、現在、情報化事業を推進している多くの役所の場合でも、改善の努力が必要です。